青色申告ソフト(インストール版)は毎年更新する必要があるのか?
確定申告や、日々の帳簿付けにインストール版のソフトを使っている方も多いと思います。
これらのソフトは毎年有料で更新しろと通知がきますが、果たして本当に毎年アップデートする必要があるのでしょうか。
アップデートで何が変わっているのか。まとめて解説します。
目次
青色申告ソフト、毎年のアップデートする必要あるの?
結論からいえば、必須ではありません。
青色申告ソフトが持つ主要な機能は次の二つです。
- 青色申告決算書の作成
- 確定申告書の作成
青色申告決算書とは、複式簿記による日々の帳簿付けからなる一連の表です。
複式簿記のフォーマットはめったに変化することはありません。記帳の文法のようなものです。文法はそうそう変化しませんよね。
確定申告書とは、決算書から算出される税金の金額を記載した表です。税制は毎年のように頻繁に変化します。
税制が変わると、確定申告書のフォーマットも変わるので、使いまわしがきかなくなります。ソフトのアップデートでは、ここが更新されるわけです。
ソフトのアップデート内容は、確定申告書の更新である
青色申告ソフトが毎年更新されるのは、変わる税制に合わせて確定申告書のフォーマットを更新しているのです。
もちろん、ソフトによって使いやすい新機能が増えたり、多少のバグ修正等がある時もあるでしょう。
更新内容は、ソフトの公式サイトでパッチノートが公開されるので、確認してみましょう。
更新するかしないか、どう決める?
通常、青色申告をする場合は以下のような手順で書類が作られます。
この中で、「青色申告決算書はずっと不変であり、確定申告書は税制とともに毎年かわる。よって、ソフトの毎年の更新とは、確定申告書フォーマットの更新がメインである」というのがここまでの話でしたね。
ということは、確定申告書の前の段階である、青色申告決算書の作成(=日々の帳簿付け)は、古いバージョンでもまったく問題なくできるということになります。
確定申告書はソフトに頼らなくても作成は容易
確定申告書は、青色申告決算書があれば手書きで作成することもできます。
確定申告書のフォーマットは、国税庁公式サイトのe-taxで作成したり、税務署の作成コーナーで書いたりすることでも行うことができます。
つまり、青色申告決算書で日々の帳簿付けを行い、確定申告書はソフトを使わずに行うことで、毎年のソフトの更新をしなくてもよくなるわけです。
ソフトは自動的に最新の確定申告書フォーマットに記入した画面を出してくれるので、たしかに便利ではあります。
結論:手間をとるか、費用をとるか
ソフトを更新するか否かは、確定申告書を自分で作る手間と、更新費用をはかりにかけて判断するのがいいでしょう。
確定申告書を自分で作るのは、何日もかかる作業というわけではなく、慣れれば1時間くらいですぐにできる内容です。
電卓を片手にいくつかの計算をする必要はあります。
ソフトなら、画面に出た数字を見ながら写すか、そのままe-taxで出せば終わりです。