映画インセプションを今さら見たネタバレ感想評価。最後のコマは
この映画、2010年の映画なんですけど、当時からCMで町が折りたたまれるシーンがインパクトあってなにかと話題にあがる作品でしたよね。
今回、Amazonで買い物してたらアマゾンビデオのクーポン200円分をもらったので、じゃあ観てみるかということでストリーミングして観ました。
主演はレオナルド・ディカプリオ。助演に渡辺謙やエレン・ペイジ。
以下、ネタバレありのレビュー感想評価を。
目次
インセプションの感想評価
内容はやや難解で集中しないとルールに置いてけぼりをくう
なんだか難しいと前評判は聞いてたんですが、なるほどちょっと難しくて何回かみたくなる映画でした。
設定なんですけど、夢に進入する装置みたいなのがあって、主人公コブはそれを使って他人の夢に潜り込みアイデアをぱくったりして生計を立てている。
でもアイデアを奪うってのが主軸じゃなくて、アイデアを相手の無意識化に植え付けるのが本筋。
夢に絡む意識と無意識とかの説明がいきなり難しかったです。最初は丁寧に説明してくれてたりするんだけど、徐々にわからなくなってくる。
多層構造の夢をどれだけ掴めるかが映画を楽しめる鍵
ややこしくなるポイントとして、夢の中でさらに夢を見られる(侵入できる)というのがあって、そこにセンスオブワンダーというか得体のしれないワクワク感もあるんですが、「ここなんでこうなったの?」「なんでサイトー死んだのにそこいるの?」とか疑問がストーリー進行に追いつかなくなってました。
夢の世界のルールも説明されるんですが、理解が追い付かない。
ライバル企業の跡取り息子ロバートに行ったインセプションも全体的になぜそれをやっているのかだんだんわからなくなって混乱しました。
- あいつに親父の会社を潰すアイデア植えようぜ!←わかる
- 金庫の番号聞き出そうぜ!中に親父の何かが入ってるということにして←まあわかる
- 重役の夢に入って、雪山潜入で金庫を開けようぜ!←???
- さらに下層にいったらロバートがモル(夢の住人)に捕まってたぜ!←!?!?
あと雪山のシーン、ほとんどのキャラが顔を覆うので誰が誰だかわかりづらかったです。仲間の男キャラ二人もぱっと見の特徴があまりないので、混乱しました。
今、誰の夢の中にいるの?
インセプションの夢では誰の夢に侵入しているかが重要っぽい感じだったりするんですが、これも説明不足で誰の夢にいるのか見失うことが多かったです。
ロバートへのインセプション時はロバートの夢の中にいたの?でもアフロっぽい仲間が小便もらしそうだったから夢の中は雨降ってたんだよね?アフロの夢なの?
アフロの夢に入り込んでもロバートにどうこうできるの?いやでもロバートの善玉菌軍団が攻撃してきてたし…。
主軸にコブのカウンセリングも絡んでややこしい
ストーリーにはこの映画独自の「夢」ルールに加え、中盤以降はコブのトラウマである亡き妻「モル」の存在も絡んでくる。
中盤以降はプロットが二つになる。
- ロバートへのインセプション
- コブのトラウマの解明と克己
私はモル(というか夢の中の存在全般)がよく理解できませんでした。夢の中にいる人は、その夢の主の潜在意識の投影というのはわかるんですが、モルはなんで主たるコブにまるで意志があるかのように反発してきたのでしょうか。なんで妨害してきたの?コブの罪悪感?「オレを責めてくれ!」みたいな?正直よくわかりませんでした。
最後のコマは回り続けた?止まった?
最後の見せない演出、あれうまいなぁと思いました。議論の余地を残して、長く観客の頭に記憶される映画になりますよね。
夢が絡む映画だったんで、最初から「実は今現実だと思っているこのシーンからすでに夢」という展開を警戒してたんですが、まさか最後の最後に持ってくるとは。
コマが止まれば現実で、コマが回り続けるなら夢。
夢ということであれば、サイトーとコブはともに戻ってこれず、最後のシーンはコブの幸せな夢で終了ということになります。
初見で見てもあれが夢か現実かわかるようなヒントってなかったように思います。一体どっちなんでしょうか。
と、思ったらちょっとぐぐって知ったんですが、出演者が「コマは止まったよ」と発言してるみたいですね。つまり、公式な解は「現実」ということだそうです。